次のような記事がありました。

「経験」求める総合型選抜は金次第、進む教育格差 家庭環境に関係なく経験を、危機感抱いた学生団体がプロジェクトをスタート(47NEWS) - Yahoo!ニュース
多様な背景を持つ学生に門戸を開くはずの大学の総合型選抜(旧AO入試)なのに、経済力がないと試験で求められる「経験談」が得られない。これでは教育格差が進む一方ではないか―。そんな危機感を抱いた学生た
AO入試は圧倒的に、都会の高校の生徒が有利です。そして、留学やさまざまな経験を積むことのできる富裕層のほうが有利です。そして、就職にもつながります。
所得格差、地方と都会の文化への接触度の格差をいかにして克服してゆくのか? インターネットの発達で、その差が埋められるはずだったのですが、どうもそうなっていない。(肌感覚ですが。)
愛光高校、東大に進学した生徒と十数年ぶりに話す機会がありました。その子の家は、裕福です。決して、難関私立高校に進学させることのできるぐらいの経済力があるくらいですから。
でも、その子が私に話したことは衝撃でした。
「先生、僕は努力して東大に入ったけれど、他の子を見ていると、努力は関係ないんじゃないか、東大に進学できるかどうかは、それ以前に決まっているんじゃないかって思ったんです。」
彼は、東大に入る子は、もともと能力があって、その能力を発揮できるバックボーンがある ということ言いたかったのでしょう。
AO入試は、学力だけでなく、人物を見ることで、多様な人材を入学させたいと大学側の意図があります。しかし、それが、かえって高所得層に有利に働いているとするならば、本末転倒かもしれません。