労働組合

代表の独り言

今世間を騒がせている、中居正広氏とフジテレビの問題。フジテレビでは組合員が100人足らずだった労働組合が、今は全従業員の半数に近い500人が加入したとのこと。

フジテレビには労働組合があるけれど、弱小組合であったことは知っていました。

労働組合の加入方式は、➀管理職以外はすべて労働組合に入る企業と、②加入するかしないかは個人の自由とる企業 がありますが、私がいた局は➀、フジテレビは②です。

今回、会社の危機ということで、社員が束となり、経営陣と対峙しようという機運が盛り上がったのでしょう。

この前の西武百貨店の売却に対するストライキも、労働組合が主導して行ったものです。

私が局にいた約30年前、熱海での民放労連の研修では、キー局の代表は日本テレビ、TBS、ぐらいで、フジテレビの代表はいませんでした。フジテレビは財界主導で設立されたし、産経新聞の系列だから組合運動なんてできないのだろうな、と勝手に推測しました。

ただ、フジテレビの帝王とされる日枝氏は労働組合の書記長で、バリバリの労働運動を活動家だったのです。これは、珍しいことではなく、結構、マスコミに限らず、大企業では、労働組合の委員長だった人が、組合を辞めて、経営陣になるってことは結構あります。

ちょっと気になって調べると、実は放送局の労働組合の全国組織 民放労連の、委員長が変わっていました。組合創設以来初めての女性で、かつ、フジテレビ労組の出身だったのです。

たまたまだと思いますが、組合の委員長のなり手がいなくて、フジテレビ労働組合の委員長が全国組織の代表になった。それも、女性。インタビュー記事を読みましたが、非常に人当たりの良い感じの方。

その方の会社であるフジテレビが問題の舞台です。組合が黙っているはずがありません。これを機会に、組合へ加入を勧め、経営陣と対峙できる組織になったのです。

労働組合を結成し、労働者の権利を守るのは、憲法で保障された権利。アメリカでも、ヨーロッパでも、労働組合は大きな影響力を持っています。

日本でも、労働組合を再評価をする時期が来るかもしれません。