放送局に入社した一年目だった。
朝起き、テレビを点けると、画面が真っ暗。これはただごとではないと気づき、ただちに会社に出社。
震災報道のため、CMの放送をやめる必要があったので、CMの移動を担当代理店に報告。このときは、どの代理店もCMの放送を一旦やめるは仕方ないと了解。
企業にとっても、この時期にCMを流すのは、かえって企業イメージを損なうので、当然の措置という感じだった。
震災当日のことは、いろんな業務に忙殺されて、よく覚えていない。
とにかく、代理店を回って、CMを中止する旨の了解を取り付けていたはずだ。
まさか、6,000人を超える人が亡くなるとは。
報道によって、現場の状況がわかるにつれ、暗澹たる気持ちになった。
そして、私にとって衝撃だったのは、「ズームイン朝」での現場からのリポート。
両親の亡くなった場所でうずくまる少女。
その少女に声を掛ける福留氏。
震災がいかに悲惨か、人の人生を変えたのか、一瞬で強烈なインパクトを与えたシーン。
南海トラフ地震の起こる確率は、今後30年の間に80%。
1人でも命を救うために、何ができるのか。何ができるのか。
塾の授業中に地震が起こったら、どこへ逃げるか。どう逃げるか。
地震速報が出るたびに、シュミレーションする。
塾生の命を守らなくては。