私たちは「井の中の蛙である」

代表の独り言

 少年時代に「あの山の向こうには何があるのだろう」と好奇心に任せ、見知らぬ場所を突き進んだ自分が懐かしく思い出されます。 山に囲まれた閉ざされた空間から飛び出したい、山の向こうを見てみたい、世界を知りたいという切実な気持ち。 だからこそ、私は子どもたちにこう伝えたいのです。

「君たちは井の中の蛙だ。もっと世界を見なさい。日本の中で安穏とした一生を送るのもいい。でも、できれば外の世界に出て見聞を広め、さまざまな人と触れ合い、君たちとは違う価値観を学んでほしい。そうすることで日本の良さも、逆に遅れている部分もわかるようになる。世界に出なさい。」

この言葉を聞いて、腹にストンと落ちる子は少ないかもしれません。 しかし、子どもに影響を与える仕事に携わる人間として、彼らにより大きな視野で物事を見られるようになってほしいと願うのは、当然のことではないかと思うのです。

 話は変わります。あるアナウンサーが転職について、「今は転職が当たり前の時代。転職を一度もしていないことの方が、かえって不思議がられる」と語っていました。

 私はかつて、早々に(前職に)見切りをつけ、当時やりたかった現在の仕事に転職しました。次の担当になる後輩を連れて取引先へ退職の挨拶に伺った際、担当者から「こんな先輩の真似をしてはいかんよ」と面前で言われました。当時の感覚では、それが当たり前だったのでしょう。私のいた会社が、当時の大学生にとって花形の産業、企業であったので、なおさらです。

しかし、時代は変わりました。旧来の価値観とは大きく様変わりしたのです。

 転職は一般化し、私のような判断を下す人間を蔑む人もいなくなりました。

 時代は変わります。 私たちは今、「自分は井の中の蛙ではないか? 時代は今こうだが、本来はもっと違う姿があるのではないか? 違う価値観があるのではないか?」と疑ってみてもよいのではないでしょうか。 目先のことに毎日四苦八苦している私が、ふとそんなことを思う今日この頃です。