「五人組」といえば皆さんはどういうイメージを抱くでしょうか？年貢を納めなかったり、構成員が罪を犯したら、連帯責任を取らせるという悪いイメージしかないのではないでしょうか？
実はこの「五人組」は、今の社会よりも優れた福祉政策の１つでもあったのです。五人組の構成員で、高齢者や体の不自由な人がいたら、みんなで助け合って世話をしなさい という制度であったのです。地域の人が協力し、地域の暮らしを守る。老いた人は尊敬され、大切に扱われる。確かに一部の地域では「姥捨て山」などもあったようですが、それば幕府の方針ではありません。地域を維持発展させた老人を大切にするという仕組みがあったのです。
歴史は研究が進むと、新たな側面が見えてきます。社会の授業はただ知識を覚えるだけでなく、多面的な視点を身に付けるための科目でもあるのです。
