母校の校訓

代表の独り言

高校の校訓が「知・徳・体」でした。入学当時は、この教訓の押しつけが嫌で仕方がなく、伝統の押しつけとしか受け止めていませんでした。

しかし、今、塾講師として、曲りなりにも教育の仕事に携わる人間として、母校の教訓の大切さがよくわかります。(ただ、高校の先生も、もうちょっと校訓の意義や、大切さ、なぜこれが大切なのかを、わかりやすく教え諭してほしかったと思います。当時の私は権威主義が大嫌いで、権威や浮かれた世の中の風潮に背を向けていた人間だったのです。)

校訓の伝えたいことは、知性・健康・そして徳性のこの三つのバランスのとれた人間にならなくてはならない。社会に貢献できる人間に必要な要素を表したものなのです。

私は、昔は受験で合格させること、成績を上げることのみが正しいと思っていました。塾であるからには、それは当然です。

しかし、それだけでは、足りないのではと思うことが多々あります。

子供たちの会話の中で、

「内申点を取るためには、先生に媚びを売ればいい。」

それは確かに世の中を渡るためには必要です。上手く渡るためには、多少の狡さも必要です。しかし、そこで気を付けなくてはならないの、

「本筋をはみ出しては、いけない。」

ということです。

本筋を知って、本筋をはみ出さず、必要に応じて、ちょっと脱線しても、もとに戻る。

つまり、あるべき道=徳を知っているか という点です。

子供たちは、ほんとうに本筋を知っているのか、いや、私も含めて本筋を理解し、実践しているのか、非常に怪しい。

子供とともに、私自身も、心の徳、本筋を学ばなくてはならない

近ごろ改めて思う次第です。