大卒で会社に配属されたのは、営業。放送局に入ったのだから、制作や報道に配属されると思ったのに、まさか営業になるとは。
で、先輩について営業活動を行うのですが、基本広告代理店を回るルート営業か基本です。そのときに、上司から言われたことは、
「毎日、担当の机に名刺をおいてゆけ。」
それだけでした。
営業トークも、雑談も苦手な私でしたので、馬鹿の一つ覚えで、毎日名刺を置いて、顔を覚えてもらったのです。
当然最初は無視です。代理店の営業担当からは、「また、新人か」いわれる始末。
営業をやったことのある方なら、必ず通り抜ける道です。
しかし、徐々に向こうから声をかけてもらえるようになり、運がいいことに他局はあまり担当者が顔を出していなかったようで、会う回数が多くなるほど、仕事の依頼が来るようになったのです。
塾にも営業の方や、学校関係者がいらっしゃいます。小さな塾ですから、それほど頻繁には来られませんが、ときおり顔を見せられます。
しかし、こちらからみて、しっかり営業活動をなさっているなと思える方はわずかです。
幻冬舎の見城社長の本を読んだことがあります。
見城氏は書いてもらいたい作家に依頼をするときは、すべての本を読み、手紙を何回も書くそうです。
相手は一流の作家。なかなか手ごわい。
しかし、ほとんどの作家の心を掴み、原稿依頼を成功に導いたとのこと。(百戦錬磨の氏でも、村上春樹氏は受けなかったそうですが・・・・)
それくらい、意地と情熱がなければ、学生を集めることはできないのです。
営業で、毎日名刺を机に置く毎日、でもいまではその意味を深く感じるのです。(ただ、これは昔のこと、今の時代はSNSなどを使った効率的なマーケティングは必要だと思います。効率的な面とフェイスtoフェイスの両面が必要だと思うのです。)
