大学の卒業式のとき、学長が「古典を読みなさい。」と言った言葉が印象に残っています。
今、自分の学びの中で、その言葉の意味が分かるようになりました。遅かったからもしれませんが・・・。
世の中になる数多くの書籍の中で、100年経って、人々の間、学者の中で古典として残る書物は少ない。例えば、明治時代に売れた書物が、現在も評価されるとは限らない。
夏目漱石や森鴎外の本が、当時最も人気があったのではありません。
瞬間的に流行するものと、普遍的な価値を有するものは違うのです。
だからといって、優劣を比べるわけではありません。
ただ、年月を経て、多くの人が吟味をし、生き残ったものには、普遍的価値があるのです。それが、古典なのでしょう。
古典を読むというのは、人間の本質、智慧を学ぶことにつながるのです。
まあ、古典を読む人など、あまりいないかも知れません。
でも、今からでも遅くありません、
難しいかもしれないけれど、古典を読んでほしいのです。
一日、数ページでも良い。毎日、読めばきっと読み終えます。
古典は面白くないものも多い。
けれど、その奥には深淵な世界がひろがっています。
今まで、見たことのない世界が広がっています。
人間の普遍性や、人間とは何たるかの本質を探究しようとする上で、古典を読むことは一助をなってくれるはずです。