個別指導塾の苦境→ヤマゼミ講習会の意図

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先日、学習塾コンサルタントをする組織から冊子が届きました。これはMBAという学習塾対象のコンサルタントをする企業が中心となって設立した組織です。

この中で、日本最大の個別指導塾の苦境について書かれていました。日本の個別指導の先駆けとなったこの企業は設立以来順調に生徒数、校舎数を伸ばし、上場もしています。ただ、消費税の値上げ、リーマンショックによって、大きな影響を受け、生徒数、校舎数とも右肩下がりだというのです。記事はその会社をどうしたら復活させることができるのか、シュミレーションをやっています。(余計なお世話という気もしましたが、この記事を書いたコンサルタントは業界では有名ですが、優秀ですが、好き嫌いがはっきり分かれる人物です。)

私は、個別指導塾の業界は厳しくなるだろうということは、当初からわかっていました。理由は

① 学生講師が中心であり、先生の当たり外れが激しい。② 個人指導はどうしても費用の面で高額になる。先生の時給を考えると、時給の2倍以上でないと経営が難しい。講習会で10万超えはザラ。次は一番の問題点ですが、③個別指導は、生徒に合わせるという聞こえの良い言葉で募集をし、保護者もその言葉に惹きつけられて入塾しますが、生徒に合わせていたら、成績は伸びません。生徒に対して、これをやれ、あれをやれと指導、強制できなければ成績は伸びないのです。挙げればきりはありませんが、個別指導の形態はそうとう気をつけないと厳しいのです。

私がこの塾を引き継いだとき、この塾は個別指導でした。しかし、上のような状況で、かつ生徒の指導がしっかりできていなかったので、集団指導に戻しました。集団指導は費用の面、指導の面でメリットがありますが、低学力層にとっては厳しいという現実があります。

そのデメリットを埋めるために、講習会は自立型のプリント演習+個別指導(質問やスケジュール管理、カリキュラム管理)をやることにしたのです。講習会で土台をつけてもらい、そして通常授業でのついてゆけるようにする。夏期講習会は長期間に渡って、学力の土台をつける格好の機会なのです。費用の面も集団個別の形を取れるので、集団授業並の費用で料金を設定できています。

ただ、土台をつけるためには練習量、多くの時間が必要です。そのため、中学生は原則平日毎日としているのです。(都合が悪い場合は振替は行いますし、日数の調整、費用の調整を行います。)

塾業界30年以上でも、悩みはつきません。けれど、なるべく保護者にご負担がない形で少人数集団や個別の授業を受けていただきたい。その思いだけで、ヤマゼミの経営を続けています。