今、日本の義務教育はできる子中心に回っている気がする(いや、文部科学省の役人の本音はそうだろう。)優秀な成績で、官僚になられた方々が本当に現場のことをわかっているかどうかは怪しいからだ。もっと言うと、他の省庁も同じではないか。
今、日本の教育の課題は、学校についてゆけない子たちにどうアプローチをしていくかという問題だ。どのレベルまで、どこまでできるようにするのか、社会にでて困らない程度の基礎学力をいかに付けさせるか。
宮口幸治氏の体験から、「少年院に入院する子の多くは、軽度の知能障害、IQ70~85 の子が多かった」という。これ以下の子には、支援があるのだが、このグレーゾーンともいえる子たちには、普通学級で勉強しているのだ。当然、授業についていけない。全員が非行化するわけではないが、しかし、35人学級で6人ほどは、そのゾーンにいるという。この子たちへの支援こそが、今後の日本の教育で大切になってゆくのだ。
この子たちの中でも、塾へ行ける子はまし。家庭の経済状況から塾でのフォローも受けられず子も多い。
このような子を救うのは、学校しかないのである。
むやみやたらと厳しくするのではなく、子供の背景を読み取り、その状況に応じた対応をする必要があるのだ。
