「静かな退職」という本が売れている。その著者のインタビューをYou tubeで視聴した。
私が注目したのは、ヨーロッパの労働環境の話だ。
ヨーロッパでは、小学校の卒業段階までに、進路の選択を迫られる。大学へ進学できるのも、全員ではない。大学に進学しても卒業できるのは国ごとに違うが、6割ぐらいが平均だ。そして、エリートと呼ばれる総合大学へ進学できる人は全体の1割から2割とのこと。
エリートと呼ばれる高給取りは給料がいいが、それ以外は給料は日本みたいに上がりはしない。だから、それほど労働意欲は起こらない。エリート層は長い労働時間だが、それ以外の層は残業をしない。
一般的に言われる、ヨーロッパはワーク&バランスが取れているというのは、ちょっと違う。データでヨーロッパと日本のデータを比較して、日本の労働時間は多い、労働時間を減らそうというのは、それぞれの地域の社会環境を無視した議論だ。
数値で示すことで、根拠が裏付けられ、真実であるかのようの感じる。しかし、数字の裏に隠されているものがあることをしっかり、見極めないといけない。
学習塾の合格実績は最たるものだ。ある塾では、合格実績を出すために、成績優秀者の授業料を無料にするとのこと。それ自体問題はない。だが、合格実績には、授業料を無料にされ、他塾から引き抜かれた生徒の人数も含まれている点は留意しておいてほしい。