先日のSRJの研修会で講演していただいた宮口幸治立命館大学産業社会学部教授の著書。精神科医として少年院での体験を踏まえ、非行少年の特質について詳しく書かれ、そして、学校教育において、軽度知的障害の子を見つけ、その支援をすることが、日本の将来にとって大切であることを書かれている。また、そのような子への対応をどうすればよいのかについても書かれている。(対応については、少ないが)
発達障害に関しては、学校では支援体制が整ってきているが、知的障害(軽度も含めて)に関する支援はほとんどなされていない。また、教育の最終目標である社会性を育てる点に関しては、教科教育が中心の学校においてはほとんど何もなされていない。
以前、学習塾協会の研修で、協会会長が、「学校では居場所のない子にとって、塾は社会のセーフティネットになっている。」とおっしゃっていた。私もそう思う。ただ、よくよく考えると、では、実際にセーフティーネットとなるべく、低学力、もしくは、学校や保護者、医者でさえわからない、学習障害、知的障害に対する見地やスキル対応を持っている塾がどれだけあるのだろうか?
そのスキルを持ち、多くの低学力や軽度の知的障害の子を救えるとしたら、それは社会に貢献することになるはずだ。
